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「親亡き後」の第3者対抗策を [成年後見人が必要です]

AさんはIT関連企業のプログラマーでした。永年連れ添った奥さんとも別れ、二人居た子の姉は奥さんが引き取り、関西方面に嫁がせました。重い障害を持って生まれた弟(長男)は父のAさんが引き取り、施設に預け生計を立てる事に致しました。忙しい仕事にも拘わらず、施設の行事等には積極的に参加する等大変吾が子を思う心の強い方でした。自身の健康にも気配りをする方でしたが、業務上徹夜になる事も多く、独身と云う事も重なって、気が付いた時には、既に胃癌に侵され手遅れだったそうです。ご自分の亡き後に独り残される長男の事を思い、多額の生命保険にも加入して居ったそうです。ご自身の亡き後の事は全て実兄に託し、息を引き取られたそうです。後を託された兄さんが相続の手続を開始するや、関西方面に嫁がれた姉より、”弟は自分が引き取り面倒を看るので、保険金を含む遺産は全て相続したい”旨の申し出が有り、相続の手続を任されたAさんの実兄は、処理に困り、全てを件の姉に任せる事になさったそうです。処が、全てを任された姉は、面倒を看るどころか、事も有ろうに、弟を引き取るや家に連れて帰りもせず、今迄弟が生活していた場所近くの施設に預けてしまいました。其の後姿も見せず、障害を持った弟さんは、今ではオシメを付けられ、全く変わり果てた姿で生活をしているそうです。亡くなられたお父様もあの世でさぞ悔しい思いをして居られる事でしょう 。                   

Aさんに掛けられた保険金は3000万とも5000万とも聞きます。姉さんの夫は関西で中小企業を経営されているそうです。どの様にお父様の保険金が使われたかは定かでは有りません。 然し、重い障害を持って生まれた弟さんは障害年金の受給者でも有ります。お父さんは、ご自身が亡くなった後も、障害年金と保険金で此の子の生涯は安泰だと思って居た事でしょう。看るも哀れな今の姿は、想像だにしていなかったに違い有りません。私達が、平成12年に改程された民法に新たに加えられた法人成年後見人制度を採り入れ、法人成年後見人「NPOひかり」(理事及び監事は全て障害者の保護者と社会福祉士の資格を持つ施設職員です)を始めたのは、この様な不条理が大手を振るって通る社会から、障害を持った者達の身辺看護と財産を始め諸々の権利を擁護する為です。保護者である親、若しくは兄弟縁者が複数成年後見人の一人となり支え、保護者亡き後は(NPOひかり)が自動的に支える姿がベストではないかと思っています。其の為に複数後見人制度を推奨しています。                                        勿論、相続等に関しては相続権の有る兄弟縁者は後見人となる事は出来ませんが、NPOひかりは利益相反では無い組織であり、法定成年後見人となり、被後見人の身辺監護は勿論ですが権利擁護も可能です。重い障害を持って生まれた我が子の為に例え充分では無いにしろ幾ばくかの資産を残して遣りたいと思うのが親心です。然し、其れなりの手立てを講じておかなければAさん同様にご自分の意志に反した結果になるかも知れません。


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